
「AIが自社をどう紹介しているか気になる。でも、何を相談すればよいのか分からない」。その場合は、対象サイト、確認したいサービス、顧客が尋ねそうな質問の三つから整理してみましょう。資料を完璧にそろえる必要はありません。分かることと未確認のことを分ければ、相談の焦点が見えてきます。
この記事は、初めて監査を検討する経営・広報・マーケティングの担当者向けの準備ガイドです。社内でAIを導入するための要件整理ではなく、顧客が使う生成AIに自社がどう紹介されるかを調べる相談を扱います。読んだあと、確認したい内容を短いメモにできることを目指します。
まず、今回知りたいことを一つ決める
「AI対策を全部調べたい」では、対象が広くなりがちです。最初は主力サービスの説明を確かめたい、同名企業と混ざっていないか見たい、顧客の候補探しでどのように扱われるか知りたい、といった疑問を一つ選びます。正しい相談の言い方を覚える必要はありません。
既に気になる回答がある場合は、その説明から始められます。まだAIに自社を尋ねたことがなければ、「自社の現状を確認したい」と書けば構いません。誤りを見つけることや、事前に何度も質問することを相談の条件にしないでください。
対象サイト:どの情報を見てほしいか
公式サイトのURLと、会社概要・サービス紹介などの主要ページを挙げます。企業サイトと商品サイトが別の場合、どちらを優先するかも書きます。海外向けページや公開PDFがあれば、今回の関心に関係するものを添えましょう。URLの数より、なぜそのページを見たいかが大切です。
例えば、国内向けの会社案内と、海外向けの特定製品サイトがある場合を考えます。これは説明用の例です。今回知りたいのが海外顧客への製品説明なら、その製品ページと対象市場を優先して相談します。全サイト・全言語が同じ条件で調査されると推測しないようにします。
リニューアル予定、社名変更、サービス終了など、公開情報の読み方に関わる事情も整理します。「旧サイトも公開中」「新製品ページは準備中」など、現在の状態と今後の予定を分けましょう。非公開ページのログイン情報を通常の相談文へ添付する必要はありません。
サービス:何を正しく伝えたいか
優先するサービスを一つ選び、誰のどんな課題に応えるか、提供している内容、提供していない内容を短くまとめます。確認できる公式ページも添えると、AIの説明と照合する基準になります。
「強みをもっと伝えたい」だけでなく、対象地域、対応分野、用途など、顧客の判断に関係する事実を具体的にします。例えば「機器販売ではなく加工の受託を確認したい」という整理なら、混同してほしくない範囲が伝わります。これは架空の整理例で、顧客事例ではありません。
未確定の新サービスや証拠のない優位性は、現在の提供内容へ混ぜません。公式ページと現場の説明が食い違うなら、どちらかを勝手に正解とせず「事業担当へ確認中」と書きます。準備の段階で不明点を見つけることにも意味があります。
顧客の質問:会社名を知らない場面も考える
顧客が実際に尋ねた質問と、社内で考えた質問例を分けて記録します。会社名を含む質問に加え、業種、地域、困りごとから候補を探す場面も考えてみましょう。顧客名や商談の秘密を出す必要はなく、公開してよい範囲で質問の趣旨を整理します。
次は相談用の編集例です。監査で必ず使用する固定設問ではありません。
会社を知っている人の質問:
「[会社名]は、どのようなサービスを提供していますか」
課題から候補を探す人の質問:
「[地域・市場]で[課題]を相談できる企業はありますか」
今回優先したいのは:
実際に聞いた質問/社内で考えた例:
前者では自社の説明、後者では候補としての扱いが主な関心になります。会社名や公式URLを与えた回答と、与えない回答を同じ条件として扱いません。質問が実際の顧客の用途から離れていないかを考え、具体的な設問や対象モデルは相談して決めます。
競合との比較が気になる場合は、公開サイトと、どの市場・用途で比較したいかを整理します。比較対象の会社について、未確認の評価や評判を事実として持ち込む必要はありません。優劣の結論を先に決めるためではなく、確認したい場面を伝えるための情報です。
気になる回答があれば、原文と条件を残す
AIの説明に違和感があったら、質問文と回答原文の保存先を記録します。分かる範囲でサービス名、表示されたモデル、検索の利用、日時・タイムゾーンも残します。以前の会話や添付資料があれば、その有無も書きます。不明な設定は推測せず「未確認」で構いません。
回答に書かれた内容と、会社について確認できる事実は別です。「回答は所在地Aと説明」「公式会社概要は所在地B」「移転前の住所か担当確認中」というように分けます。回答の引用URLと、実際に内容を確かめたページも区別します。不審なリンクを無理に開いて記録を埋める必要はありません。
一度の回答だけで、AI全体が会社を誤って学習しているとは判断できません。複数の回答が違っていても、すべての原因を特定してから相談する必要はありません。気になった点と確認できない点を、そのまま伝えましょう。

相談メモは、短くても構いません
次の項目は任意の整理例です。必須申込項目ではなく、すべての欄を埋める必要もありません。既存の社内メモがあれば、同じ内容を何度も作り直す必要はありません。
今回いちばん確認したいこと:
会社名・対象サイトURL:
優先するサービス・対象顧客:
照合できる公式ページ:
顧客の質問/社内で考えた質問:
気になった回答の有無・保存先:
分かる観測条件/未確認事項:
公開情報の変更予定:
社内で事実を確認できる担当:
相談文は「対象サイトの主力サービスがどう説明されるか確認したい。質問やモデルの選び方はまだ分からない」程度でも、関心を伝えられます。これは編集上の例で、受付可否や提供内容を確約するものではありません。
個人情報、顧客の機密、パスワードを一般の相談欄へ貼り付けないでください。必要な資料がある場合は、共有方法、見せる範囲、社内の許可を担当者と確認します。会話の共有版を作るなら不要な情報を伏せ、原文と編集した版を区別して保管します。
相談で確認しておきたい提供条件
対象サイト、サービス、言語、質問の範囲、対象モデル、納品物、納期を確認します。ここで挙げた項目がすべて標準で含まれるという意味ではありません。自社の疑問に対して何を調べ、何は今回調べないかを、説明してもらいましょう。
無料の案内がある場合も、その対象と適用条件を確認し、有料の月次監査とは分けます。料金、継続の条件、解約、提供・契約・請求の主体も申込み前に確認します。「相談しただけでどの契約になるか」を推測せず、手続きと条件を確かめてください。
監査で課題が分かったあとのサイト改修や追加対応も、どこまで含むかを分けて確認します。監査の説明から、修正実装まで一律に含まれるとは判断しません。社内の対応担当がまだ決まっていない場合も、未定であることを伝えて次の相談につなげます。
よくある質問
Q.AIに自社を質問してから相談する必要がありますか?
A.事前に質問した結果がなくても、対象サイトと知りたいことを整理できます。手元で試すことが難しければ、その状態から相談してください。
Q.競合や質問を全部決めるべきですか?
A.最初から全部を確定する必要はありません。注力するサービスや市場を伝え、具体的な範囲は担当者と相談します。
Q.他社へSEOや制作を依頼していますが、何を用意しますか?
A.今回の疑問と公開サイトの状態を整理します。既存の制作・運用と監査の担当範囲は別に確認し、他社の契約資料や認証情報を無断共有しないでください。
Q.準備したらAIの説明を直してもらえますか?
A.準備は相談を具体化するためのものです。監査や公式情報の変更によって、AIの回答がすぐ訂正されることや、推薦・売上が増えることを保証するものではありません。
分かることから、相談を始める
PtoB株式会社が扱うAI企業健康診断は、人間の担当者がAIの回答や情報源、サイトの課題を監査し、診断レポートと改善アクションプランへ整理するサービスです。社内AI導入を代行するものではなく、誤情報の解消や推薦、売上増加を保証しません。
準備が途中でも、AI企業健康診断の専用ページから、対象サイトと特に確認したい内容をお聞かせください。調査範囲・納期・料金・契約条件、無料の案内と有料監査の適用範囲は、お申込み前にご確認ください。