AIに自社の商品が紹介されたのに、窓口や対応地域が自社サイトの説明と違う。参照先を開くと、代理店や販売店の案内が載っていた。そんなときは、すぐに「どちらかが間違っている」と決めず、誰が、誰に向けて案内しているかを見てみましょう。同じ商品でも、販売する窓口によって条件が違うことがあります。
この記事では、提供元と販売窓口が分かれる商品・サービスについて、説明の違いを調べる手順を紹介します。まず違う箇所を見つけ、現在の条件を知る人へ尋ね、必要ならページの運営者へ変更を相談する流れです。販売店を批判したり、外部サイトを変更させる法的な権利を判断したりする記事ではありません。

同じ商品でも、窓口によって条件が違うことがある
メーカーは製品全体を説明し、販売店は自分たちの地域限定サービスや受付方法を案内する。こうした役割の違いがあれば、文章が同じでなくても不思議ではありません。メーカーの公式説明と違うという理由だけで、販売店の案内を誤りと決めないようにしましょう。まずは、それぞれが何について説明しているかを確かめます。
違う部分を、項目ごとに書き出してみてください。料金、対応地域、申込み先、導入支援、保守窓口のうち、どこが違うのでしょうか。次に、全体で共通する条件なのか、その販売店だけの条件なのかを見ます。「公式と違う」だけでは、誰に何を聞けばよいかが分かりません。項目を絞ると、確認したいことも伝えやすくなります。
「代理店」という名称だけで、販売や保守の責任範囲まで判断するのも避けたいところです。企業間の契約や関係によって、担当することは変わります。公開ページを読んでも関係が分からない場合は、社内の担当者や相手の窓口に確認しましょう。分からない部分を推測で埋めるより、確認が必要な項目として残しておく方が確実です。
AIの回答と、参照先の文章を読み比べる
まず、AIが実際に答えた文章を残します。次に、回答に示されたリンクを開き、同じ内容が書かれているかを確かめましょう。リンクが付いていても、回答のすべての文章をそのページで裏付けられるとは限りません。「AIはこう答えた」「ページにはこう書いてある」と並べると、違いを見つけやすくなります。
例えば、販売店は「対象地域内で対応」と書いているのに、AIが全国共通のサービスとして紹介している場合です。販売店の案内と、AIが広げて説明した部分は、それぞれ確認する必要があります。逆に、自社サイトでは条件を省略し、販売店の方が詳しく案内していることも考えられます。自社サイトを必ず正解とせず、現在の提供条件を担当者にも確かめてください。
更新日も見ておきたいポイントです。ただ、新しいページなら内容も必ず正しいとは限りません。日付と、実際に書かれている条件の両方を見ましょう。参照先の料金や提供状況を確かめる方法は、情報源の新しさを確認する記事でも紹介しています。
自社で直せるページと、相手に頼むページを分ける
説明の違いが分かったら、誰がそのページを運営し、誰が編集できるかを確認します。自社サイトなら社内のWEB担当へ相談できますが、代理店のサイトは通常、その運営者への確認が必要です。自社の担当者が、ほかの会社のページまで直接直せるわけではありません。編集できる範囲を先に押さえると、作業の行き違いを減らせます。
相談前には、「どの会社の、どのページの、どの条件か」が分かるメモを作ります。例えば「販売店のサービス案内URL/訪問できる地域/現在の対象地域を聞きたい/販売店の窓口へ」と書けます。自社で修正できるページなら、その欄にWEB担当を入れます。こうしたメモの作成や外部サイトへの訂正代行が、診断サービスに一律に含まれるという意味ではありません。
販売店がサイト管理を制作会社へ任せている場合は、条件の回答をもらってから、ページが更新されるまで時間がかかることがあります。「条件は確認済み、ページは更新待ち」と書いておけば、社内にも状況が伝わります。変更は運営者に依頼し、許可なく他社のサイトへログインしたり、操作したりしないでください。

例:地域限定の訪問相談が「全国無料」と紹介されたら
ここからは、確認手順を説明するための架空の例です。実在する会社の案内や、実際のAIの回答ではありません。メーカーと販売店の条件が、回答の中で混ざった場合を考えてみましょう。
ある機器メーカーのサイトに「導入後の相談は販売窓口へ」と書かれているとします。地域の販売店は「当店で導入した機器は、対象地域内で訪問相談に対応」と案内しています。それなのに、AIが「この機器は全国どこでも無料の訪問相談を受けられる」と答えたらどうでしょうか。対応地域、購入窓口、費用の条件が、元の案内よりも広がっています。
この場合も、最初から販売店へ文章の削除を頼むとは限りません。まず、今の対応地域、対象となるお客さま、費用の扱いを確認します。メーカーは、購入窓口によって条件が違うことや、確認先を自社サイトで案内できるかを考えます。販売店には「貴店のお客さま向けの対応であることが、読み手に伝わるでしょうか」と相談できます。
この例で直したいのは、単なる言葉の違いではなく、地域・購入窓口・費用が一つの共通条件のように読めてしまう点です。自社ページには全体の説明を、販売店のページにはその店で受けられる対応を、読み手が区別できる形で載せられないか相談します。一度の回答だけでAIが文章をどう使ったかは断定できませんが、条件の書き分けはお客さまの案内にも役立ちます。

相手には「どこが違うか」と「何を聞きたいか」を伝える
外部の窓口へは、読み違えやすかった箇所を短く伝えると話が進みます。例えば「貴店の案内は対象地域内となっていますが、AIの回答では全国対応と説明されていました。現在の訪問対象地域を教えていただけますか」という聞き方です。これは架空の文例です。AIの回答とページの記述を並べれば、ページ自体の誤りを決めつけずに質問できます。
現在の地域が分かったら、次は案内先を相談します。「当社サイトから貴店へ案内する場合、この窓口を載せてよいでしょうか」と聞けば、条件の確認から、お客さまの行き先を整える話へ進めます。相手独自のサービスはその範囲が伝わるようにし、共通の説明に変えてしまわないことが大切です。掲載の可否や窓口がまだ決まっていなければ、回答を待ってから案内に反映します。
資料を添えるときは、社外へ出してよい内容かも確認してください。顧客名、非公開の価格表、契約書、社内用の連絡先などを、そのまま送らないようにします。必要な箇所だけに絞って共有しましょう。公開ページについて問い合わせることと、非公開の契約内容を相手に渡すことは、別に判断する必要があります。
返事を待つ間に、自社の案内も見直す
返事を待つ間は、自社サイトの申込み案内をたどってみましょう。お客さまは、どの販売窓口に聞けばよいか分かるでしょうか。自社で分かっている共通条件は説明し、販売窓口ごとに違う条件は、該当する窓口へ進める案内にします。まだ回答のない料金を推測で埋めるより、「費用は購入窓口へご確認ください」と確認先を示す方法が考えられます。
相手から返事が来たら、聞いていた地域・購入窓口・費用について、分かった点をメモへ追記します。ページの更新を頼んだ場合は、後日そのURLを開いて該当箇所を読みます。「回答を受領」と「公開ページを確認」を別の日付で残すと、制作会社の作業待ちなのか、社内への共有待ちなのかも把握しやすくなります。
ページの変更後は、AIの説明も改めて読みます。前回と同じサービス、質問文、検索機能の使い方で調べたかを記録すると、比較の前提が伝わります。ただし、同じ質問でも回答が変わることがあり、ページを直せば必ず回答も直るとは言えません。結果が変わった理由を特定できなければ、原因の断定を避けて、実際に返ってきた説明を共有しましょう。
社内へ報告するときは、例えば「対象地域は販売店に確認済み。案内ページも更新を確認。AIの回答は再確認待ち」のように短く書けます。各項目には確認日を添えます。別々の担当者が動いていても、次は誰が何をするか分かる形です。外部の案内が後から変わった場合も、いつの情報で判断したかをたどれます。
文章をそろえるより、条件と確認先を分かりやすくする
最初の一歩は、気になる説明を一つ選び、「地域」「窓口」「費用」のどこが違うか書き出すことです。すべてを同じ文章にそろえる必要はありません。共通する条件と、その販売店だけの対応が分かれば、お客さまは自分に合う窓口を選びやすくなります。そのうえで、自社で直せる案内は社内へ、相手のページは運営者へ相談しましょう。
よくある質問
Q. 代理店の説明が自社と違ったら、すぐ修正依頼を出すべきですか?
A. まずは、その違いが誤りなのか、代理店独自の条件なのかを確認しましょう。地域や購入窓口によって提供内容が違う場合、文章を一律にそろえると、かえって案内が不正確になることがあります。対象ページと違う箇所を示し、「現在もこの条件でしょうか」と尋ねるところから始めると、確認したい点が伝わります。
Q. AIが示したリンクを開けないときは、どう記録しますか?
A. 回答の文面と表示されたURL、確認した日を残し、リンク先の内容は未確認と記録します。開けなかった理由や、ページに書かれているはずの条件を推測で補わないようにしましょう。自社の現在の条件と照らし合わせられる部分は確認し、参照先については改めて読めた段階で判断します。
Q. 代理店から「修正しました」と返事があれば、確認は終わりですか?
A. 依頼した箇所を実際のページで読んでみましょう。地域限定の訪問相談の例なら、対象地域、そこで購入した人向けかどうか、費用の扱いが分かるかを見ます。一つ直っていても、別の段落に古い条件が残っていることがあります。読めなかった箇所は未確認として残し、ページの更新とAIの回答の変化は別に確かめてください。